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厚生労働省が12月3日に発表した「平成27年賃金引上げ等の実態に関する調査」(常用労働者100人以上の企業1,661社について集計)によると、8月時点で、平成27年中に1人平均賃金(1ヵ月当たりの1人平均所定内賃金)を「引き上げた、または引き上げる予定」と回答した企業の割合が85.4%と前年より1.8ポイント上昇し、比較可能な平成11年以降で最も高くなったことが分かりました。
産業別に見た賃金の改定実施状況 (単位:%)
産 業 |
賃金の改定を実施または予定している |
実施しない |
1人平均賃金を
引き上げる |
1人平均賃金を
引き下げる |
平成27年 計 |
85.4 |
1.2 |
8.4 |
鉱業、採石業、砂利採取業 |
77.8 |
― |
22.2 |
建設業 |
85.9 |
3.5 |
10.6 |
製造業 |
91.1 |
― |
3.5 |
電気・ガス・熱供給・水道業 |
98.1 |
― |
1.9 |
情報通信業 |
92.7 |
1.7 |
4.1 |
運輸業、郵便業 |
78.8 |
― |
20.2 |
卸売業、小売業 |
86.8 |
2.9 |
8.3 |
金融業、保険業 |
97.5 |
― |
― |
不動産業、物品賃貸業 |
92.9 |
2.5 |
4.9 |
学術研究、専門・技術サービス業 |
92.8 |
2.3 |
0.3 |
宿泊業、飲食サービス業 |
71.4 |
3.1 |
7.6 |
生活関連サービス業、娯楽業 |
81.3 |
― |
13.0 |
教育、学習支援業 |
75.4 |
3.0 |
16.3 |
医療、福祉 |
81.5 |
― |
8.9 |
サービス業(他に分類されないもの) |
75.5 |
― |
13.5 |
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労働政策審議会の分科会は12月8日、失業者のセーフティネット強化の観点から、65歳以降に新たに雇用される人についても雇用保険への新規加入を認めることなど、雇用保険制度の適用見直しの検討に入りました。
現在の制度では、65歳前から同じ事業主に雇用されていれば、65歳以降も引き続いて加入できる「高年齢継続被保険者」のしくみがありますが、65歳行こう新しく雇用された場合は、これとは別の被保険者類型を設定するという案が上がっています。
一方で、64歳以上の雇用保険料の徴収免除については廃止し、経過期間を設けて原則どおり徴収することなども検討されています。
厚労省は通常国会に雇用保険法の改正案を提出し、平成28年度中の施行を目指しています。
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マイナンバー制度は社会保険未加入対策の決め手に―建設業振興基金(内田俊一理事長)が作成した「中小建設企業のためのマイナンバー対応マニュアル」によると、マイナンバーで「未加入問題は新たなステージ」に以降すると明言しています。
公共事業労務費調査によると、企業別の社会保険加入状況は雇用保険96%、健康保険94%、厚生年金保険94%と高率ですが、労働者別では同じ順に79%、72%、69%にとどまり依然不十分な状況にあります。マイナンバーは、労働者別加入者状況の把握と加入促進に向けた大きな”武器”になるとしており、これを有効に活用すべきです。尊大なコストと時間を掛けて導入したマイナンバーの効能に着目したい。
政府も平成29年から社会保険未加入対策としてマイナンバーを活用する方針を打ち出している模様です。従来まで、年金事務所は自らが保有するデータと国税庁などから提供されたデータを突き合わせて、指導対象となる未加入企業を特定してきました。このデータの突き合わせには、多くの人員と時間を要し、速やかな対処を困難とさせていました。
しかし、マイナンバーを活用すると、従業員に支払っている賃金に見合った社会保険料を納めていない企業を容易に割り出すことが出来ます。さらに、法人番号とマイナンバーにより、企業単位で加入済みであっても、その中で未加入の従業員の存在が把握可能となります。つまり「従業員単位」の加入単位」の加入状況が判明しやすくなります。
同マニュアルは、「保険料の強制徴収、遡及徴収といった措置が講じられる前に該当する従業員と話し合い、速やかな是正を図ることが重要」と強調しているます。
マイナンバーが社会保険加入へ向けた大きな力になれば、保険料の的確な徴収というより、従業員の労働環境の底上げ、セーフティネットの強化が可能になるでしょう。各従業員のマイナンバーを単に集めるだけの手間のかかる作業と受け取るのではなく、労務管理改善をスタートさせる好機と捉えましょう。業界の魅力アップに不可欠です。
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